6.CFD++CAA++の空力騒音解析機能

Metacomp社製作,ディライト社の販売するCFD++とCAA++という流体解析ソルバー
の空力騒音解析機能について概観しましょう!


(1) wavprop1ソルバー
  Lighthillの式を基礎にして音圧を計算

(2) wavepropfというソルバー
  Ffowcs Williams-Hawkings(FW-H)を基礎にして音圧を計算

さらに

(3) LESによる直接計算
  CFD++では,LNS(RANS+LESハイブリッド) という名前です.

(4) NLASというソルバー
  非線形擾乱方程式という,変形したナビアーストークスを計算する方法


なんと!空力音を求める方法が4種類も搭載されています.
しかし,この時点で私はちょっと疑問に思います.


Lighthill-Curleをベースにしているよね?FW-Hは!!

FW-Hを基礎にしている方法は,FLUENTやFrontFlowも採用しているし
機械学会ではベーシックな方法ですよね.


なんでしょうか?Lighthillの式を基礎にして音圧を計算とは?
というわけで,調べました.マニュアル読みました.


Lighthillの式は,左辺が伝播,右辺が音源.音源にはTijというライトヒルの
応力テンソルと呼ばれる項があります.これが音源項となっています.
音響アナロジーという手法で求めたLighthill方程式はとても有名ですが,
詳しく知りたい方は 飯田先生の資料などご参照ください.


それで,CAA++のwaveprop1ソルバーというのは,ライトヒルの応力テンソル
を様々な工夫によって求めているようなのです.しかも,定常解析の結果から
算出します.工夫の中味は,さすがに公開資料だけではよくわかりませんね.
(といいますか,高度に数学的な知識・理解を必要とするようです)

定常解析の結果(kやεやその他色々な数値)から右辺Tijを算出し,
積分して各時間の音圧を計算します.

手法からくる制限として,広帯域騒音にのみ適用可能です.
エオリアーントーンや共鳴などピーキーな空力音は予測できないのです.

しかし,定常解析結果から空力音の音圧スペクトルが求まるというのは魅力
です.いろんな騒音現象に適用して精度等々検証例がたくさん増えるといい
ですよね.
  

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